「なぜネットワークはつながるのか(第2版)」という本を読んだ。
結論から言うと、素晴らしい本だった。
本を読む前の自分
- ネットワークの入門本を2,3冊読んだ程度の雑魚。
- ネットワークの用語はなんとなく知ってる。だけどなんとなく知ってるだけ。点状態。
本を読んだ後の自分
- 「ブラウザにURLを入力してからページが表示されるまでの一瞬の間に裏で何が行われているのか?」がザックリわかるようになった。
- 今まで読んだネットワーク本の知識たちが「ああ、あれはそういうことだったのか」と腑に落ちた部分が多かった。
- 点が線につながった部分が多い。
書評
本の内容をザックリ説明すると、最初から最後まで一点して
「ブラウザにURLを入力してからページが表示されるまでの一瞬の間に裏で何が行われているのか?」
をひたすら順を追って解説するだけの本なのだけど、それが素晴らしい。
今までインターネットの仕組みなんてまったく理解できていなかったのに、この本を読んだお陰で「通信するときは大体こういう感じのことが起こっている」ということがわかるようになった。その副産物としていろいろなネットワークの知識も付いた。
これまで色々なネットワーク本を読んできたんだけど、この本を読むまでは「何となく分かるけどいまいち分からない」ということが多くて「ネットワークの勉強つらい・・」と思っていたんだけど、この本を読むことで色々分かって楽しくなってきた。
例えば、他のネットワーク本では「ルーティングプロトコルには大きく分けて2種類あってAS内で使われているのがIGP、AS間で使われてるのがEGPだよ」みたいにサラッと説明されている事柄が、この本では突っ込んで説明してくれているので「ああ、これはこの部分のことだったのか」みたいになることが多かった。点が線でつながった感じ。
また、すごく奥深いところまで説明しているので、途中で「やべー何言ってるか全然わかんねー」となることが多いのだけど、そういった複雑な説明の場合は分かりやすい図を差し込んでくれることが多いので、「マジで全然わからん」ということが一切なかった。すばらしい。
しかもそのイラストも分かりやすい。
他の本をディスるみたいで申し訳ないんですけど、例えば以下の3分解説シリーズの本は、会話形式で分かりやすいんですけど、使われているイラストがめちゃくちゃ分かりにくかったんですよね。なんというか「センスがない人が作ったイラスト」という感じで。
そういうことがあったせいで尚更「イラストが分かりやすい」という点に感動した。
褒めちぎってばかりなので、少しは批判的な内容を入れておくと
内容が複雑なので「1回読んですべてを理解する」というのはかなりキツイと思うし、最低でも2回以上読み込まないと100%理解するのは難しい本だとは思う。あとページ数が400p以上あり文字数も多いので(ちなみに第1版から100P以上も増えてるらしい)、全部読み終わるのに最低でも3日くらいはかかると思われるので、読破するのまでが長い道のりになる。(私の場合、1週間くらいかかった・・。)
ただ、1回読んだだけでも「なんとなくこういう風に動いている」というのは分かるようになるので、1回だけでも読む価値はあると思う。
自分は1回しか読んでないけど、まぁいつでも図書館で借りられるし、読みたくなったらまた借りたらいいかなって気がしたので1回しか読まなかった。
ちなみに、前に「なぜプログラムは動くのか」という本も読んだことがあったんだけど、その本もすごく素晴らしかったのをよく覚えている。
もしかしたら日経の「なぜ」シリーズの本は全部素晴らしいのかもしれない。
おわり
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