DisplayPortでデイジーチェーン接続(数珠つなぎ)する際の注意点あれこれ

DisplayPortでデイジーチェーン接続(数珠つなぎ)する際の注意点をいろいろ紹介します。

macOS → デイジーチェーン未対応

macOSはデイジーチェーンをサポートしていません。

引用:デイジーチェーン接続対応EV2457の導入ガイド | EIZO株式会社

 

少なくとも、MacOS 10.13(ハイシエラ)までは対応していないみたいです↓。

参考https://en.wikipedia.org/wiki/DisplayPort(英語ぺージです)

すべての機器 → DP1.2以上

↑の画像で言うと

  • 出力するパソコン・・・
    →出力端子がDispayPort 1.2以上である必要がある 
  • DisplayPortケーブル・・・
    DispayPort 1.2以上に対応している必要がある 
  • ディスプレイ・・・
    →入力端子だけではなく、デイジーチェーン用の出力端子が必要である
    →入出力端子がDispayPort 1.2以上である必要がある
    (そもそもデイジーチェーン用の出力端子が付いている場合は、必然的に1.2以上なので気にする必要はありませんが・・)

    というふうに、すべての端子がMSTに対応しているDispayPort 1.2以上である必要があります。

     

    DisplayPort1.2ケーブルを探す

    DisplayPort搭載のディスプレイを探す
    (2019年2月現在、デイジーチェーン接続に対応したディスプレイはほとんど存在しませんが・・)

    DisplayPort搭載のグラフィックボードを探す

    末端のディスプレイ→MST対応不要

    ↑この画像で言うと

    一番最後(一番右)のディスプレイは、MSTに対応していない普通のディスプレイでも接続可能です。

     

    もっと言えば、末端のディスプレイだけはDisplayPort → HDMIというふうに変換してHDMI接続してもOKです。

    (以下のようなパッシブタイプのケーブルを使ってもOKです。)

    デイジーチェーン → 上限が決まっている

    ビットレート

    DisplayPortは、大容量のデータを流せる規格です。

    ですが流せるデータ容量(ビットレート)には限度があります。

     

    バージョンにもよりますが、以下のような感じです。

    バージョン ビットレート
    1.2 17.28 Gbps
    (5.4 Gbps × 4レーン)
    1.3 25.92 Gbps
    (8.1 Gbps × 4レーン)
    1.4

     

    例えば

    • 1920 x 1080(60Hz・8bitカラー)だと・・・3.20Gbps必要
    • 3840 x 2160(60Hz・8bitカラー)だと・・・12.54Gbps必要
    • 7680 x 4320(60Hz・8bitカラー)だと・・・49.65Gbps必要

    というふうにデータを流す必要があります。

     

    具体的に言うと

    • DisplayPort 1.2なら・・・
      →1920 x 1080(60Hz)の場合 →  4台まで接続可能
      →3840 x 2160(60Hz)の場合 →  1台まで接続可能
      →7680 x 4320(60Hz)の場合 →  0台

    • DisplayPort 1.3~1.4なら・・・
      →1920 x 1080(60Hz)の場合 →  8台まで接続可能
      →3840 x 2160(60Hz)の場合 →  1台まで接続可能
      →7680 x 4320(60Hz)の場合 →  0台

    みたいな感じになります。
    (データ容量の計算はレーン単位なのでDisplayPort 1.3~1.4でも4kは1台しかムリです)

    ちなみに、理論的には63台まで接続可能らしいです。

     

    つまり何が言いたいかというと

    • 解像度が高ければ高いほど、
    • リフレッシュレートが高ければ高いほど、
    • ビット深度が高ければ高いほど、

    流さなければいけないデータ容量は増えるので、

    「これらに該当すればするほどデイジーチェーンできる台数は減りますよ!」
    「場合によってはリフレッシュレートが強制的に落ちたりしますよ!」

    ということです。

    GPU

    DisplayPortで「4画面まで描画できるよ!」となっていても

    GPUが「3画面までしか描画できないよ!」みたいな場合があります。

     

    GPUの中には、非力なGPUもあるからです。(特にCPU内蔵のGPUなど)

     

    なので自分の使用しているGPUの仕様をあらかじめ確認しておきましょう。

    参考グラフィックボードが接続できるディスプレイの最大数は?

    末端以外のディスプレイ → 設定でDisplayPort1.2をONにする

    デイジーチェーンに接続する末端のディスプレイ以外すべて、設定から「DisplayPort1.2をONにする」ということをする必要があります。

     

    逆に、デイジーチェーン末端のディスプレイは、設定をONにする必要はありません。

    相性の問題

    以下の要素の相性によって、デイジーチェーンがうまく機能しない事例もあるみたいなので

    • OS
    • GPU
    • ディスプレイ

    あらかじめ各メーカーの仕様を確認しておきましょう。

     

    以上、参考になればうれしいです!

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