DisplayPortの
- MST
- SST
の違いについて紹介します。
違い
DisplayPortのバージョン1.2から、1つのDisplayPortから複数の独立したディスプレイを描画できる機能が追加されました。
この機能のことをMST(マルチストリームトランスポート)と呼びます。
(ただしMSTはオプションなので、バージョン1.2だからと言って必ずMSTに対応しているわけじゃありません)
それに対して、「1つのDisplayPortで1つのディスプレイを描画する」という、パソコン使用者からすると「ごく当たり前じゃねーか!」と言いたくなる機能のことをSST(シングルストリームトランスポート)と呼びます。
(MSTという言葉が生まれてしまったので、「だったら1つのディスプレイに描画する機能のほうは何て呼ぶの?」という流れから、便宜上SSTという言葉が生まれたようです)
MST
MSTで複数のディスプレイを接続する方法としては
- ハブ接続
- デイジーチェーン接続
の2通りがあります。
ハブ接続は、以下のようなDisplayPortハブを使って接続します。
デイジーチェーン接続は
パソコン → ディスプレイ → ディスプレイ → ・・・
というふうに数珠つなぎ(デイジーチェーン)で接続していきます↓。
このように「ハブ接続」「デイジーチェーン接続」のどちらの方法でも、1つのDisplayPortで複数のディスプレイを接続することができるので
例えば、DisplayPortが1つしか付いていないノートPCでも、トリプルディスプレイにできたりします。(もちろん制限はありますが)
SST
さきほども言いましたが
「1つのDisplayPortで1つのディスプレイを描画する」という、パソコン使用者からすると「ごく当たり前じゃねーか!」と言いたくなる機能のことをSST(シングルストリームトランスポート)と便宜上呼びます。
4kディスプレイ=MSTで描画するタイプがある
4kディスプレイが登場し始めた当初、MSTで
- 1920×2160
- 1920×2160
という2つを出力して、その2つを合わせないと4kを描画できない「意味不明すぎだろ」と言いたくなるような謎仕様のディスプレイがありました↓。
DisplayPort1.2 MSTではモニタとケーブル1本で接続しますが、ケーブル内部的には2系統の信号(2ストリーム)を送信します。
理由は以下のとおりらしいです↓。
わざわざ2画面に分割して映像信号を伝送するのは、4Kの60Hzを1画面として伝送できるディスプレイ用スケーラー(映像処理チップ)の供給が、4K液晶パネルの供給より遅れていたからだ。そのため、初期に登場した4Kディスプレイは、MST方式を採用する以外の選択肢がなかったと言える。
引用:HiDPIやRetinaを誤解してない?――4K時代のディスプレイ選びに欠かせない「画素密度」を理解する (1/4) – ITmedia PC USER
今現在でも、MSTでしか4kを描画できないディスプレイが販売されていたりするので、購入する際は気をつけてください。
まとめ
というわけで
MST・・・1つのDisplayPortで複数のディスプレイを描画する機能のこと
SST・・・1つのDisplayPortで1つのディスプレイを描画する機能のこと(当たり前!)
という記事でした!
以上、参考になればうれしいです!
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